緑の汁なのにどうして青汁なのでしょうか?
青汁の誕生についてご紹介します。「緑の葉をすりつぶし、しぼってその汁を飲む」、これが青汁の用い方の全てです。この発想自体は、昔から存在し、中国薬学の集大成「本草綱目」にも、生薬の汁を病気の治療に応用する例がたくさん載っています。この先人の知恵に注目し、科学的に研究をし、体系的に整理し普及させていったのが遠藤仁郎先生(医学博士)です。
「青汁」の誕生 昭和18年の秋
「もっと緑を!」遠藤仁郎著2007年文芸社によると、青汁は戦中の食糧難の時代に必要に迫られて生まれたものだそうです。なんとか安上がりで腹を膨らませる方法はないものか。「ああ、そうだ、ある、ある!葉だ、緑の葉だ!野菜の葉が、野草の葉が、樹木の葉が、いくらでもそこらにあるじゃないか!」いっそのこと汁にでもして飲んだらどうか。そうすれば十分な量の緑葉を楽にとることができる。と、こんなふうにして、青汁の発想が生まれたそうです。昭和18年10月20日の朝、トイレでのことだったようです。「青汁」の名付け親はというと、遠藤先生の家で葉の汁を飲んでいて、奥様が「青汁」と呼び始め、いつしかそれが世間に広まっていったそうです。
植物のチカラを取り込む
信州の山の中にいると、見渡せばいつでも緑色が目につきます。春夏秋冬、ああ、この葉っぱが食べられたら。葉っぱの生命力を取り込めたら。といつでも思います。遠藤仁郎先生のこのご著書には、現代にも通じる大きなヒントが隠されています。
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