植物のタイムマシン

昔、縄文時代の蓮(ハス)を復活させた話を聞いて、とても感動したことを覚えています。

千葉県で縄文遺跡からタネが3個見つかり、年代測定の結果2000年以上前のハスのタネであることがわかりました。

大賀一郎先生が自宅でタネを播いたところ、2粒は失敗でしたが、1粒から芽が出て、見事栽培に成功しました。

その縄文時代の蓮は大賀ハスと呼ばれ今でも千葉公園で見ることが出来ます。

2000年前の蓮のタネが発芽したことにとてもビックリしました。

そしてその蓮には2000年前そのままの遺伝子が保たれているんです。

これと似た話を柴田書店の「そばうどん」から見つけました。

そばうどん 柴田書店

そばのタイムマシン

パラパラとそばうどんをめくっていくと、お世話になった恩師の先生の写真がありました。

信州大学の井上直人教授です。先生と長野県高遠の伊那そば振興会は、数十年前のそばのタネを

復活させて地域で増殖しています。古い蔵から探し出した種子は20g。

そこから発芽したのはわずか6粒だったそうです。

そば在来種復活の取組み

そばは発芽率が落ちやすい植物ですが、数十年前のタネから6粒発芽したことは驚きです。

小粒のタネで、何年もの増殖の末、昨年収穫できたのは18kg。

気になる味は・・・

香りが強く、濃厚な味で美味しかったそうです。

食べてみたいですね。

高遠のそばが楽しみです。

今日あたり高遠の桜が満開で多くの観光客でごった返していますが、

そのうち、「高遠そば」目当てにもっと大勢の方が全国からやってくる日がくるかもしれませんね。